アニメ アルドノア・ゼロ 第9話「追憶装置 - Darkness Visible - 」感想
戦闘と戦闘の合間の幕間劇でしたけれど、各キャラクター達のドラマは着実に進行していてコレはコレで大変面白かったです。ついにライエは黒堕ちするし、鞠戸大尉のリハビリは始まるし、ザーツバルムはなかなか深みのあることを言い出すし。
「クルーテオ伯爵は反逆者ではない。むしろ姫殿下に忠誠を誓う真の騎士。そして私こそアセイラム姫殿下暗殺を企てた反逆者である!」いきなりアバンでネタバレしちゃったよザーツバルム伯爵!暗殺を企てていたのはバレバレだったけど、クルーテオ伯爵に罪を擦り付けることもなく、しかもスレイン・トロイヤードの父には命を助けられたとかでその恩義に報いる為にスレインを助けようとしていたようで騙して利用するようでもなく、単純な悪人ではなさそう。まだどこまで本心で言っているのか、と疑心暗鬼な所もありますが、どうもこの人、嘘は言ってなさそうです。戦争によって歯車を狂わせられた人々の一人として描かれているのでしょう。
「な!それ、どういうことですか!?・・・そうなんですか?そういうことなんですか?」網文韻子ちゃん反応早っ!ユキ姉指導の下、カタフラクトのコックピットを使用してのシミュレーション中の韻子ちゃん。格納庫の片隅にはアセイラム姫を伴った貝塚伊奈帆の姿が。さすがユキ姉、感情がまったく表にでない伊奈帆くんの感情がわかるようです。アセイラム姫と話している伊奈帆はどうやら活き活きしているようで、「せめて姉にははなしてほしかったなぁ、好きな子ができたんなら」と隣でシミュレーションの見学をしているカーム・クラフトマンくんと世間話。それを聞いてコックピットから飛び出してきた韻子ちゃん。この反応、いいですよ!韻子ちゃんは本当に素直でかわいいよなぁ。伊奈帆にはもったいない。もう伊奈帆はアセイラム姫でいいじゃん、なんて思っちゃいます。
「ごめん、いきなりハードだったか」そのあとライエ・アリアーシュもシミュレーターをやるんですが、結構の腕前で難易度あげることを要求。ユキ姉、鬼ですか?それはライエちゃんにはハードすぎますよ!過去のデーターから戦闘パターンを再現できるようですが、場所は市街地、そして現れた敵は、ニロケラスだ!これはトラウマだ。もちろんユキ姉はライエが目の前で家族達をニロケラスの異次元ハンドに削り取られたことを知らないわけですが、これはかわいそうだ!鞠戸大尉に続いて、ライエちゃんもトラウマ発動するようです。それにしても、やっぱりニロケラスが一番兵器として成立しているような気がするなぁ。なにものも通さない装甲ってのは機甲部隊の夢だよなぁ。
「そうやって安全策ばかり立てているようではいい相手とはめぐり合えませんよ」今回はダルザナ・マグバレッジ艦長と不見咲カオルのもてない理由講座がありました。講座というよりか、一方的な艦長のパワハラといった気がしないでもありません。確認できている降下した揚陸城は26基、火星騎士は37家門ありますからまだ他にも揚陸城は降りているかもしれないから、と、敵が揚陸してそうな人口密集地をさけて低空飛行を進言する不見咲にマグバレッジのもてない講座が開かれます。まぁ、このシリーズもどこまで続くのかですけどねぇ。最近ちょっとめんどくさく感じるようになってきたかも。
「友人を殺したという事実です」さて、鞠戸大尉のPTSD治療が始まりました。じつはアルドノア・ゼロとは、過去の戦争でPTSDをわずらった青年が、親友でもある医師や仲間達にささえられ、社会復帰していく物語です・・・嘘です。でもまぁ鞠戸大尉のトラウマ生活はまだまだ描かれそうです。耶賀頼先生はユキ姉からカタフラクトのシミュレーションプログラムを借り受け、それで過去の鞠戸大尉のPTSDの原因となった事件を追体験させることで、発作を抑えていくという治療を取るようです。そのシミュレーション画像、むちゃくちゃワイヤーフレームなんですけど。「いまどき、ゲームでももっとましだぞ」と嘯く鞠戸大尉。戦車のハッチ内の足元にいるカクカク野郎がヒュームレイだと知ってあきれる大尉でしたが・・・カクカク野郎でよかったのかも。プレステ4なみの画像で再現してたら、ショックで死んでたかも知れないよ、大尉!かっての火星カタフラクトとの戦闘で歯が立たなかった地球軍。鞠戸たちの乗る戦車も大破し、親友のヒュームレイは足が挟まって脱出できず。そのうち車内には火が回って、鞠戸大尉の目の前で丸焼け状態に。こりゃトラウマになるわ。「鞠戸、撃ってくれ、頼む、鞠戸早く、早く!」ヒュームレイの呻き声に、銃の引金を弾く鞠戸大尉・・・耶賀頼先生は火星カタフラクトの脅威ではなく、友人を自らの手で射殺したということに向き合う必要があることを指摘します・・・大尉のリハビリ生活は始まったばかり。役立たずなのにカッコばかりつけてるとか言われないように頑張ってください。
「変、変、変。変よこんなの。どうして正体をあかしたの。どうして平気でいられるの。どうして、どうして、どうして、あの人は・・・どうして私は」ライエちゃんのシャワーシーン登場だ!でもそんな浮かれた空気じゃないようですみません。自分と同じ火星人で自分と同じように火星人に裏切られた、なのにアセイラム姫は正体をばらして平然としていられるのか。・・・やっぱり生まれの違いじゃないですかねぇ。あっちは姫様ですもんねぇ。しかしその納得できない想いがライエを追い詰めていきます。シャワーに打たれながら膝を突くライエ。そこに姫様と、エデルリッゾがやってきます。エデルリッゾは姫のお召し物をぬらしてしまったとかで、部屋にいったん戻り姫様は一人っきり。ここはゆっくり姫様の高貴なシャワーシーンを楽しみたいところですが、姫のブースに忍び寄るライエの影にそうもいきません!そしてエデルリッゾが戻ってきたと警戒心ゼロのアセイラムの背後からペンダントの鎖で首を絞め・・・もうライエさんの目が行っちゃってます。ついに堕ちましたか。もしかしたらライエさん、このまま重要キャラに成長していくのか。で、姫は死んだのか?そして姫が意識を失うと空中戦艦デュカリオンのアルドノア・ドライブ停止してまさかの墜落?、怖い、コレは怖いぞ!姫様・・・やっぱり電池だったのね。姫様が意識を失うとアルドノア・ドライブは停止するのか?じゃぁ姫様が寝ているときはこの戦艦動かないのか?いや、心配するところはそこじゃないです。姫様とライエの交錯する運命はどうなっていくのか・・・まさかマジで死んだってことはないよね?
「地球を羨み、地球を妬み、地球を憎むことで民衆を治めていたヴァースが地球を侵略することでしかその大義を保てぬほど痛むのも道理」なんか現実世界の某国家のことを指して言っているとしか思えないよ。このセリフ。ザーツバルム伯爵が本心で行っているのかは怪しいですが、意外と自分達火星人の性質を冷静に見れている人だなぁと感心しました。その分不幸な人かも知れません。選民思想で脳内薔薇色だったクルーテオ卿の方が人生気楽にやっていけそう。スレインと二人で食事をしながら会話するザーツバルム。その会話から15年前の戦争、そしてヘブンスフォールの発端となったのは王族が騎士を焚きつけて地球侵攻をさせたからだ、と王族に恨みを持っているようです。「姫殿下は王族。その生まれ自体が罪」とスレインに断言します。
「この戦は我が復讐、この戦は我が天命。逆らうなら容赦はせん。たとえ恩人の息子であろうとも」スレインは「姫を殺さないでください」とザーツバルムの喉元に食卓のナイフを突きつけます。ザーツバルムはそのナイフを自らの手で握り締め、血を流しながら自らの決意を語ります。どうやら絵に描いたような悪人ではなく、もうちょっと複雑な性格の人だったようです。むしろザーツバルムも運命に弄ばれた人間の一人で、今後非業の死を遂げそうな気配さえ出てきました。意外とクルーテオ卿が生きていて、彼の足元を救うかもしれません。先の戦争で尖兵として地球に送られ、ヘブンスフォールの災禍に巻き込まれた際にトロイヤード博士に命を救われた、ということでスレインを守ろうと(?)していたようですし、ヘブンスフォールで婚約者オルレインを失ったとかで、心に古傷も抱えている模様。こういった悩めるキャラに虚淵は厳しいんだよな。アルドノアの科学力だけで文化も資源も持たない自分達が封建制度を建前にして地球を蔑むという構造にたいしても愚かしいと自己批判しているし、結構好きになりました。この人。
というわけで戦争の幕間劇でしたが、色々な人間模様が描かれていて大変面白かったです。さてザーツバルムから斯様な話を聞かされたスレインはどう動くの、ですよね。ライエさんの動向も気になります。鞠戸大尉は・・・どうでもいいや、リハビリ頑張ってください。
« アニメ ソードアート・オンラインII 第8話「バレット・オブ・バレッツ」感想 | トップページ | アニメ ソードアート・オンラインII 第9話「デス・ガン」感想 »
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- 2015年夏アニメ プチ感想2 「がっこうぐらし!」その2(2015.08.08)
- 2015年夏アニメ プチ感想「がっこうぐらし!」(2015.07.30)
- 2015年春アニメ プチ感想(2015.07.20)
- アニメ ガンダム Gのレコンギスタ 第21話「海の重さ」感想(2015.02.23)
「アルドノア・ゼロ」カテゴリの記事
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: アニメ アルドノア・ゼロ 第9話「追憶装置 - Darkness Visible - 」感想:
» アルドノア・ゼロ 9話「 追憶装置 -Darkness Visible- 」感想 [気の向くままに]
わーい姫様のシャワーシーンだウレシイイイイイイ!!
首絞められて墜落して、え、エエエエエエエエエ!? [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ 第9話 感想 [あずきブログ]
アルドノアゼロ第9話ではザーツバルムがあっさりと暗殺者だと認めました。クルーテオ卿に罪を擦り付けると思ってたのでびっくり。 [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ/ALDNOAH.ZERO 第9話 「追憶装置 -Darkness Visible-」 感想 [wendyの旅路]
心を縛る鎖は硬く、重く― [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ 第9話 「追憶装置 -Darkness Visible-」 感想 [ひえんきゃく]
ザーツバルムが腹を割って話してくるタイプだとは予想外でした。
大義と支援の両方を抱えている、厄介な相手ですね。
アセイラムが倒れた状況での引き、続きが早く見たいですよ。
1972年、アポロ計画の最中に月で地球と火星を繋ぐ古代文明の遺産
「ハイパーゲート」が発見された。
地球はレイレガリア博士を中心とする調査団を火星に派遣。
人類にとっての新天地、火星への進出がその後の長き戦乱...... [続きを読む]
» ALDNOAH.ZERO -アルドノア・ゼロ- 09「追憶装置 -Darkness Visible-」 [藍麦のああなんだかなぁ]
ALDNOAH.ZERO -アルドノア・ゼロ- 09「追憶装置 -Darknes [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ 第9話「追憶装置 -Darkness Visible-」 キャプ付感想 [空 と 夏 の 間 ...]
アセイラム姫がーッツ!?
思わぬことで急展開になりました(^^;
姫が居ないとアルドノアも止まってピンチですね。
ザーツバルムの城に連れて行かれたスレイン。
彼こそが姫暗殺を企て開戦を望んだ者だったと明かされる…
一方、ライエは感情にまかせ、アセイラムの首を絞めてしまう!
... [続きを読む]
» ALDNOAH.ZERO -アルドノア・ゼロ- 第09話 感想 [荒野の出来事]
ALDNOAH.ZERO
-アルドノア・ゼロ-
第09話 『追憶装置 -Darkness Visible-』 感想
マグバレッジ「不見咲君、あなたがもてない理由を教えましょうか?」
不見咲「(なんで私ばっかり)」
次のページへ... [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ TokyoMX(8/30)#09 [ぬる~くまったりと]
EP09: 追憶装置 ザーツバルム卿の揚陸城で目覚めるスレイン。クルーテオを殺害して助けたと告げる。父親のトロイヤード博士には助けられたから。15年前に地球に降下してヘブンズフォールに巻き込まれた。その時に救出された。クルーテオはアセイラム姫に忠誠を誓っていた。我こそがアセイラム姫暗殺の反逆者である。ヴァース帝国の民は地球を妬み羨んだ。ヴァース帝国は地球侵略でしか民衆をまとめられなかった。婚約者オルレインは王族の所為で亡くなった。地球侵攻を命令したのは王族だから、アセイラム姫には 亡くなってもらった... [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ 09 追憶装置 [窓から見える水平線]
アルドノア・ゼロ 第9話。
ザーツバルム、鞠戸大尉、それにライエ。
この3人が胸の内に秘めているものは・・・。
以下感想 [続きを読む]
» 『ALDNOAH.ZERO -アルドノア・ゼロ-』#9「追憶装置」 [ジャスタウェイの日記☆]
「この戦は我が復讐、この戦は我が天命」
目覚めたスレインに、クルーテオは真の騎士であり、
自分こそが反逆者だと語るザーツバルム。
てっきりスレインをだまして利用するのかと思っていたのだが、意外と紳士。
スレインの父がザーツバルムを助けたというのは本当っぽい?... [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ 第9話「追憶装置 -Darkness Visible- 」 [WONDER TIME]
「クルーテオ伯爵は反逆者では無い
むしろ姫殿下に忠誠を誓う真の騎士
そして我こそが、アセイラム姫殿下暗殺を企てた反逆者である」
ザーツバルム卿から姫様暗殺の真相を聞かされたスレイン
そして、シャワールームでライエに襲われたアセイラム姫は…
ディオスクリアでクルーテオを襲撃しスレインを自身の揚陸城へと連れ帰ったザーツバルム卿
てっきりクルーテオ卿を逆賊扱いにし利...... [続きを読む]
» アニメ感想 アルドノア・ゼロ 第9話「追憶装置 -Darkness Visible-」 [往く先は風に訊け]
思いがけぬ凶行 [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ #9 [日々の記録]
それぞれの事情が描かれたお話でした。ザーツバルムに捕まったスレインは、手厚く介護されていました。てっきりクルーテオの次はザーツバルムに痛めつけられるのかと思った [続きを読む]
» アルドノア・ゼロ 第9話 「追憶装置 -Darkness Visible-」簡略感想 [雨男は今日も雨に]
いろいろわかったのに最後に持って行かれた。 [続きを読む]
« アニメ ソードアート・オンラインII 第8話「バレット・オブ・バレッツ」感想 | トップページ | アニメ ソードアート・オンラインII 第9話「デス・ガン」感想 »
コメント