アニメ ソードアート・オンライン 第9話「青眼の悪魔」

「その、キリトよ。おめぇがよ、軍の連中を助けに飛び込んでいったときなぁ・・・俺、なんつうか、嬉しかったよ。そんだけだ。またな！」

キリトのことをずっと気にかけ、そして心配し続ける、クラインのこの渋さには惚れ惚れしますね。この物語の良心ですね！

明らかにやばそうなボスから一目散に逃走！ボスを見た感想を言い合う二人は盾装備のお話に。キリトは片手剣剣士。片手剣最大メリットは盾をもてること。アスナ曰く、キリトが盾持っているのを見たことがない、なぜ？アスナの場合はレイピアのスピードが落ちるから（見るからにスピード重視系ですもんね。二つ名も「閃光の」だし）。例外的にスタイル優先で持たない人もいるらしい。二人ともスタイル優先でもってないんでしょ！って気もするが。アスナの詮索は続きます。リズに作らせた剣も使っていないみたいだし、と怪しむアスナ。耐久値がなくなって壊れた時用、と言訳できないこともないと思うのですがキリト動揺。明らかに伏線っぽいトークありがとうございました。

スキルの詮索はマナー違反だもんね、と話を終えて食事をとる事に。アスナのキリト攻略、今回も手作り弁当攻撃です。まず胃袋を握ってしまおうというのはいい作戦です。「なに、手作りですか？」と過大に反応するキリトに「そ、ちゃんと手袋外して食べるのよ」と完全に嫁状態です。SAOに約100種類ある調味料の味覚エンジンにあたえるパラメーターを全部解析したというアスナ。メインストーリーに関係のないやりこみポイントもそのゲームの持つ魅力だと思いますが、アスナさん、それを極めるなんて・・・もともとゲーマーの素養が高かったんですね。それにしても醤油の味とか、日本人が作ったゲームならデフォルトで設定してくれててもよさそうなんですけど。これを売り出したら売れる！と驚き、やっぱりだめだ、俺の分がなくなったら困る、と真剣に考え込むキリト。「あー、いじきたないなぁ、もう。気が向いたらまた作ってあげるわよ」少し頬を赤らめ顔を背けるアスナがかわいい！聞き様によってはこの調味料の調合情報は俺だけのために、と聞こえなくもないですもんね。素敵なカップルです。

「ここっ、こんにちわー、ク、クライン、24歳、独身、恋人募集ちゅ・・・」クライン最高！笑えました。食事をしていた二人の前にあらわれたのはクラインを筆頭にするギルド「風林火山」。みんなして、あーくたびれちゃった、とぼやきながら現れるおっさん集団っぽさがいい味です。いつも威勢良くキリトに呼びかけるクラインに対して相変わらず1話でパーティーを断って先に進むことを選んだという負い目が抜けないのか目をそむけるキリトの描写もいいですね。パーティー組むのが苦手なキリトがこんなかわいい女の子とパーティ組んでるのを見ればフリーズする（ラグる？オンライン上のトラブルをこういうのか？）のは無理ないですな。思わず恋人募集しだすクラインの腹にパンチをかますキリト。クラインさん面白すぎ！

「あれは・・・軍のやつらか？」次に現れたのは黒系のフルメイルに身をつつんだ多人数のギルド。第1層を支配している巨大ギルドとの事。すごいな、軍なんてのもあるんですね。25層攻略の時に大きな被害が出てからクリアより組織強化に方針を変え前線に出なくなったとアスナが説明。それにしてもみんなへとへとです。まぁ第1層を支配しているっていう時点で雑魚キャラ感満載です。指揮官らしき人がアインクラッド解放軍、コーバッツ中佐（CV：稲田徹）と名乗りを上げます。階級まで作ってるって所に人間ってゲームの世界でもやること変わんないんだね、とちょっと悲しくなります。しかもこのキリトがボス部屋の前まで行ったのを知るとそこまでのマッピングデーターの提供を要求。「我々は一般プレイヤーに情報や資源を平等に分配し、秩序を維持すると共に、一刻も早くこの世界からプレイヤー全員を解放する為に戦っているのだ。故に諸君が我々に協力するのは当然の義務である」確かにこの仮想世界から一刻も早く脱出する為には協力するのは当然だと思いますが・・・無償ってのはだめですよね。クラインの言うマッピングの苦労、っていうのよく分かりますし、とくにSAOはマッピングにも命がけな訳ですし。しかし一部のハイレベルプレイヤーが情報を独占している、という偏見（一部事実もあるのでしょうか）も横行しているようですし・・・この作品の面白いところはオンラインゲームの世界の暗部に焦点が当てられているところでしょうね。

「あーぅー、そのぅ、アスナさん、えーっとですな、口下手で無愛想で戦闘マニアの馬鹿たれですが、キリトのことよろしく頼みます」クラインって本当いい人ですよね。何でキリトのことここまで心配するのでしょうかっていうくらい。考えてみたら一緒にパーティ組んでたわけでもなさそうなのですが。SAOで最初に知り合ったプレイヤーっていうのもあるのでしょうか。一人でいる人をほっておけない性質なのか。マップの提供を受けボス部屋に向かう解放軍。一応様子だけでも見に行くか、というキリトに笑顔で返す風林火山の面々。どっちがお人好しなんだか、とキリトも呆れつつ軍の後を追いますが、そのときクラインがアスナにこのセリフで頼むんですよ。キリトもクラインら風林火山の面目もみんなお人好しなんですね。とクライン達の魅力が伝わるいい場面でした。「はい、任されました！」と笑顔で答えるアスナがまたかわいい！

ボス部屋では既にグリムアイズとの戦闘に入っている解放軍。しかしまったく歯が立たない模様。しかもこのボス部屋では転移結晶が使えないらしい。キリトの脳裏に月夜の黒猫団での悲劇が思い返される。「我々解放軍に撤退の二文字はありえない。戦え、戦うんだ」と命令を下す指揮官。走って部屋の外に逃げたら何とか助かりそうなんですけど、この指揮官が撤退させないんですね。戦力分析して、かなわないかどうかの判断をして撤退の指示を出すのも指揮官の勤めだと思うのですが・・・「全員、突撃ー」この融通の利かない指揮官見てると悲しくなります。グリムアイズの刀剣の一振りをもろに喰らい、キリトたちの目の前に飛ばされ、涙を流し「ありえない」という言葉を残して消滅する指揮官。

さらに別の兵も殺されようとしているところにアスナが見るに見かねて駆け出します。キリト、そしてクラインもそれに続く。アスナの斬撃に振り返るボス、アスナは吹き飛ばされてしまいます。変わりに割ってはいるキリト。風林火山の面々は軍のプレイヤーたちを救出に入ります。久しぶりのバトルに熱くなる展開です。「もうあれを使うしかないのか？だが？」周りにはまだ倒れている軍のプレイヤーたちがいます。アスナが、クラインがいます。「あれ」は他のプレイヤーに見られたくない・・・しかしそのときキリトの脳裏によぎったのはサチの最後のときの姿。あの時も自分のレベルを隠していてパーティーを全滅させてしまったんですよね。迷いを振り切るキリト。10秒アスナとクラインにボスを抑えててもらい装備変更。キリトの左手にはリズに作成を依頼した剣が。「スターバーストストリーム」発動。二刀による連続剣戟を叩き込みます。グリムアイズも攻撃を返してくる中さらに速く、速く剣戟を叩き込もうとするキリト。主人公がいきなりチートキャラになる展開に突っ込みたくもなりますがやっぱりこの展開って見ていて盛り上がりますよね。そしてボス撃破！キリトのHPは・・・赤ゲージがわずか！間一髪！キリトカッコいい。

「こんなのが攻略っていえるかよ、コーバッツの馬鹿野郎が、死んじまっちゃなんにもなんねぇだろうが」とつぶやくクラインの気持ちがよくわかります。コーバッツとあと二人死んだとの事。気持ちを切り替えさっきのキリトの技を問いただすクライン。エクストラスキル二刀流だと打ち明けるキリト。しかも出現条件が分からず、半年くらい前スキルリストに突然出ていたとの事。キリトだけのユニークスキルなのか。クラインはそれを聞いても「ったくみずくせえなぁ、キリト。そんなすげぇ裏技黙ってるなんてよ」と気楽に受け止めてくれますが、そうでない人たちも大勢いる、っていうのがこの物語の大きなテーマの一つなんですよね。2話でいきなりビーターと呼ばれ忌み嫌われたキリト。あまり高いレベルや稀少スキルは嫉妬と羨望で忌み嫌われる・・・そのために本来のレベルを隠していた時に月夜の黒猫団を全滅させる羽目になってしまった・・・本来であればキリトのその力は一時でも速くこのデスゲームから解放される為に歓迎される力であるはずなのに。この辺のキリトの苦悩が物語の面白さの一つですね。チート技の存在よりもむしろチート技の使用に他のプレイヤーからの妬み嫉みという見えない制限がかかっているという。「ネットゲーマーは嫉妬深いからなぁ。おりゃ人間が出来ているからともかく、妬み嫉みはそりゃあるだろうな」とサラリと受け流すクライン。この辺の大人な感想がクラインの魅力ですね。「・・・それに、まぁ、苦労も修行のうちと思って、がんばりたまえ、若者よ！」とにやりとするクライン。そう、危機一髪で敵を倒したキリトにはアスナがずっと抱きついたまま動かない状態！自分の好きな人がもしかしたら死んでたかもしれない、と考えればアスナのショックも大きかったことでしょう。ここはもうちょっとこのままにしてあげてもいいでしょう。アスナとキリトを残して立ち去ろうとするクライン「その、キリトよ。おめぇがよ、軍の連中を助けに飛び込んでいったときなぁ・・・俺、なんつうか、嬉しかったよ。そんだけだ。またな！」去り際の後ろ姿で顔が見えないのがまたいいですね。涙をぬぐってるんですね。クラインすごいいい人じゃないですか。もう今回のMVPはクラインさんですね。

「怖かった、キリト君が死んじゃったら、どうしようかと思って」まだキリトに抱きついたままのアスナ。「あたし、しばらくギルド休む。キリトくんとパーティー組むっていったのもう忘れた？」キリトの肩に顔をうずめたままなので表情が見えないのが逆に切なくなります。このデスゲームの世界、何があるか分かりませんものね、たとえキリトのようなチートプレイヤーであったとしても。キリトと少しでも一緒にいるほうを優先したい・・・「分かった」とやさしく答えるキリトにアスナが「うん」と小さく返事するのが切なくてすこし泣けました。

2024年10月19日　第50層・アルゲード。アルゲードときたらやっぱりエギルさんの店ですね。どうやらエギルさんの店の部屋に姿を隠している模様。「軍の大部隊を全滅させた青い悪魔・・・それを単独撃破した二刀流使いの五十連撃」と多少の尾ひれはついているようですがキリトの活躍の情報は新聞にもなって知れ渡っている模様。その為剣士や情報やから身を隠しているようですが「そりゃ、あんたの自業自得なんじゃないの？あたし達だけの秘密だー、ていったの、ばらしちゃったんだから」と部屋に入ってきたのはリズベット！エギルさんとも交流が出来ていたのか。リズベットは結構好きなキャラだったのでまたあえて嬉しいです。剣の作成者のリズは二刀流のこと知ってたんですよね。しかしその後にアスナが大変なことになっちゃったとなみだ目で部屋に入ってきて・・・

2024年10月19日　第55層・グランザム。血盟騎士団本部に呼び出されるキリトとアスナ。団長ヒースクリフ（CV：大川透）登場！副団長のアスナが騎士団を引き抜かれて、はい、そうですかというわけにはいかない、と語るヒースクリフの提案は・・・それにしても毎回背景見て思いますがこの騎士団本部もまたすごいですね。SAOでは最初からこんな建物が用意されていたのか・・・それを騎士団が買い取ったか借りてるかしてるんでしょうね。何万コルするんだろ。あとヒースクリフ団長、結構渋いおじさんなんですが・・・こんな人もオンラインゲームやってるんですね。しかもかなり腕に自身があるようで・・・現実世界ではどんな人なんだろってつい気になってしまいます。それをいえば軍のコーバッツ中佐もなんですけどね。

「キリト、欲しければ剣で、二刀流で奪いたまえ。私と戦い勝てばアスナ君を連れて行くがいい。だが負けたら、キミが血盟騎士団に入るのだ」二刀流のことを知っていてなおデュエルを申し込むヒースクリフ・・・アスナも一目置いているようなのでその実力は本物なのでしょう。「いいでしょう、剣で語れというなら望むところです。デュエルで決着をつけましょう」と受けてたつキリト。これまたえらいところで終わったな。今度はアスナを廻って騎士団長とバトルか。まぁ恋愛には障害はつきものだわな。次回「紅の殺意」。キリトの二刀流を知っていてなおデュエルを持ちかける団長。この人もなにかユニークスキル持ってるのだろうか？今回はボスとのバトル、キリトの新必殺技、クラインの人情、アスナの想い、とすごく見応えがあったです！

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