アニメ ソードアート・オンライン 第6話「幻の復讐者」

「ねぇ、もしキミなら、仮に誰かと結婚したあとになって相手の人の隠れた一面に気付いたとき、キミならどう思う？」

アスナとキリトのお近づき回でしたねー。現実世界でもSAOの世界でも人と人との関係にはプラグマチック以上のものが発生するのでしょうね。（このレヴューはもちろんネタバレです。）

SAOという架空世界でのミステリーってある意味難しいですよね。ゲームの世界でのルールがあるわけですし。ゲームの世界ですからシステム的な抜け道がある可能性も考えてしまいますが、それをしちゃうとミステリーとして成立しませんし・・・安全圏内ではPKできない。というルールに抜け道がないというのが前提ですね。

宿の窓辺に腰を下ろしたヨルコの背にナイフが突き刺さり死亡！窓から外をうかがうキリトは黒いローブの人影が屋根伝いに逃げ去るのを発見！直ちに追跡します。結局その不審者は「転移結晶」で姿をくらませます。戻ってきたキリトに「ばか！無茶しないでよ」というアスナがいいですね。その姿を見たシュミットはあのローブはグリセルダのものだ！あれはグリセルダの幽霊だ！と恐れおののきますが・・・

広場のベンチで事件について推理するキリトにアスナはお弁当を渡します！これは嬉しいですね。なんかローストビーフっぽいものと卵っぽいもののサンドイッチですごくおいしそう！キリトもおもわず「うまいなぁ」とこぼすくらい。しかもアスナの手料理でした。すごいな、SAOの世界は。料理まで出来るんだ。（パンにクリーム塗ってましたからその応用で料理も出来るか）パンぐらいは売っているのかな？まさか肉とかは狩りで仕入れるのか？「売ってない。お店のじゃない。あたしだって、料理するわよ」とつぶやくアスナちゃんがかわいいですね。女の子の手料理なんてそれだけで嬉しくなりますよね。女の子の手料理になれていないのか「えーと、それはそのーなんといいますか、いっそのことオークションにかければ大儲けだったのにな」と不器用にもまずい褒め方（キリトらしいといえばらしいですけど）でアスナを怒らせてしまい落っことして消滅、残念。そろそろ「耐久値」が切れて消滅しちゃうから急いで食べたほうがいい、という説明セリフもありましたが、落としたことで耐久値がゼロになってしまったよう・・・今回の圏内PKはこのアイテムの仕様を利用した偽装PKでした・・・

そもそも圏内PKは絶対出来ないというルールは前提だとしても、武器やアイテムなどほとんどのものに耐久値が設定されていて、それがゼロになると消滅する（まさしく文字通り）、っていうようなSAOの世界内ルールはここで初めて視聴者に開示されるわけだし、ミステリーとしてはすこししんどいかな。結論は圏内でも服とか防具とかは傷つくと耐久値が減っていくので（食べ物などは時間が経つだけで耐久値が減るらしい）、それがゼロになった時点で転移結晶で姿をくらまして死亡を偽装するというオチでした。それならせめて伏線としてアイテムの耐久値の話は前回で済ませておくべきだったのでは？とか思いますが原作者が書きたかったのはミステリーじゃなかったんでしょうね。

第19層・十字の丘　グリセルダの墓（墓まで作れるのか）の前にひざまつき懺悔するシュミット。そこに現れたのはグリセルダの幽霊？黒いローブを羽織った人影が！さらに別の人影が？グリムロック？その幽霊（？）に促され、シュミットは指輪の売却が決まった日にポーチにメモが入れられていて、その指示に従ってグリセルダの泊まった宿が回廊結晶の出口になるように位置情報をギルド共通ストレージに入れた事を打ち明けます。しかしそのメモを入れていた人物は知らない、ということを幽霊たちに打ち上げますが。この幽霊はもちろん圏内PKを偽装したカインズとヨルコでした。グリセルダの死の真相を解明する為に打った大芝居でした。しかしシュミットは背後から攻撃を受けます。3人を取り囲む人影が。頭の天辺の表示がオレンジです！殺人ギルド「ラフィン・コフィン」。なぜこんな集団がココに？さらに遠方からは馬の蹄お音が近づいてきます。そして馬のいななき！墓場の周りがなんかすごいにぎやかになってきたぞ！

「そういうシステムだからこそ、この世界の結婚に重みが出るのよ。結婚すれば二人のアイテムストレージは共通化されるでしょ。それまでなら隠そうと思えば隠せたものが、結婚したとたんに何も隠せなくなる。」今回はこの世界での「結婚」のシステムについての語られていたのが興味深かったかな。ゲームの世界で結婚して何得！？？と前回から気になっていたのですが（えっちなほうも含めて）、やっぱり一番大きいのは所有物の取り扱いなんですね。お互いのアイテムストレージが共有されるという。圏内PKではなかったことが分かり夜の喫茶店でお茶する二人。ええのう、仲がええのう。もう付き合いそうだー。「ストレージ共通化って、すごくプラグマチックなシステムだけど、同時にとってもロマンティックだと私は思うわ」いいですね。ゲームの機能とはいえ結婚についての想いをかたるアスナの横顔。そんなアスナの気持ちをスルーして「お前結婚したことあるの」と普通に訊いたためナイフをむけられてしまいました。プラグマティックをプラスチックとしか聞いていなかったキリトが笑える。プラグマチックというのは実際的という意味ですけどね、念のため、と説明を入れてくれるアスナさん、ありがとう。私も意味分かりませんでした。しかしこの実際的というところでキリトはじゃあ、結婚してアイテムストレージが共通化されたあと片方が死んだら・・・というポイントに気付きます。キリトってこの世界のいろいろなコマンドやシステムに精通しているのかと思っていましたが、結婚のシステムについては興味がないのか知らないのですね。で、遺産相続みたいな事が発生するわけですね。偽装結婚して殺人とかも起こりそうです。そうなってくると俄然怪しいのはグリセルダさんの夫だったグリムロック・・・ミステリーとしては・・・な展開です・・そもそもカインズが偽装に使った槍はグリムロックに作成を依頼してましたからね。このことに気付いた二人は・・・

馬にのってやってきたのはキリトでした。「さて、どうする？もうじき援軍も駆けつけるが。攻略組30人を相手にしてみるか」とどえらいハッタリかますキリトに素直に帰っちゃう殺人ギルドの皆さんに少し笑えた。一方アスナは近くで事の顛末を見届けているだろうグリムロック（CV：成田剣）を捕まえました。暗視スコープ的なスキルをお持ちのようです。グリセルダ殺害の真犯人を探そうとしていたカインズとヨルコの計画になぜグリムロックは協力したのか？もちろん真犯人グリムロックがこれを機会に関係者を集めて殺人ギルドを使って葬り去ろうという計画だったのですが。解決編がスタート、サスペンスドラマでありがちのグリムロックの告白が始まります。

現実世界でも夫婦だった二人。夫婦でオンラインゲームとは濃い夫婦だ。現実世界では一切の不満もなくかわいらしくて従順で、夫婦ゲンカもしたことがないそんな奥さんがこのデスゲームの世界に捕らわれた時に怯え恐れ竦んだ自分とは逆に現実世界に居たときよりもはるかに生き生きとして充実していた・・・「私は認めざるを得なかった、私の愛したユウコは消えてしまったのだと」というセリフには吹いたわ！合法的に（脱法的にだろ！）殺人が可能なこの世界にいる間に「ユウコを永遠の思い出の中に封じ込めたい」という身勝手想いを果たしたグリムロックでした。共有アイテムの独占やレアアイテムの指輪が目的ではなかったのか。グリムロックの処遇は3人に任すことになりましたが・・・しかし大金に目が眩んで殺人を幇助することになったシュミットの処遇はどうなるかがちょっと・・・気にならないか。

「ねぇ・・・もしキミなら、かりに誰かと結婚したあとになって、相手の人の隠れた一面に気付いたとき、キミならどう思う？」ともらしたアスナの質問に「ラッキーだった、って、思うかな？」と答えるキリト。「だ、だってさ、結婚するって事は、それまで見えていた面はもう好きになってるわけだろ？だから、そのあとに新しい面に気付いて、そこも好きになれたら、に、二倍じゃないですか」最後が自信なさげに敬語になっちゃうキリトがかわいいです。新しい面が好きになれない場合も多々あるんですけどねぇ・・・しかしこのセリフの選択でOKだったらしく「ま、いいわ。そんなことよりおなかすいたわ。さっきも食べそびれちゃったし」と高感度アップのセリフが返ってきました！立ち去ろうとした二人が見たものは墓のそばに立つグリセルダさん？まぁこれくらいのファンタジーはアリでしょう。「ね、キリトくん、フレンド登録しようか？いままでしてなかったでしょ。攻略組同士連絡を取り合えないのは不便だわ」よかったね、キリトくんこんなかわいい女の子に好かれて。「ご飯食べるまでに考えておいて！」と戸惑うキリトの言葉を遮り肩を叩くアスナ。これは羨ましいシチュエーションだ！やっぱりメインヒロインだけにかわいいですね。

それにしてもこれだけPKが横行していていいんか！SAOでは実際に死んじゃうでしょ！法的には裁けそうにないし、そんなプレイヤーがもし現実に復帰したら恐ろしい限りです。こうしている間にも現実世界ではナーヴギアつけた人がどんどん死んでいってるのでしょうし・・・それはともかく、キリトとアスナのラブラブ度が進展しているのがよかった今回のエピソードでした。次回「心の温度」

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