アニメ ペルソナ4 第23話「In Order to Find the Truth」 感想

菜々子を失った無念さ、生田目に復讐しようとする悠、そんな彼を止めたものは？そうまだ真実は見えていない！俺たちの目的は真実を知ること！いよいよ佳境、目が離せません！

菜々子の突然の死。泣き崩れる仲間たち。この悲しさ、悔しさ、無念さ、どうすればよいのか。菜々子を失った遼太郎はその病身を生田目の病室に向かわせます。「菜々子は死んで、なんであいつは生きている！！」警察官に止められながらも悲痛な叫びをあげ、ぶっ殺してやると叫びつつ倒れる遼太郎。

窓から逃げようとしたのか？生田目の病室からの物音に病室に駆け込む悠たち。ちょうどそのとき、病室のテレビが点き、マヨナカテレビが！映っているのは生田目？「救済は失敗だ！お前たちが邪魔した所為でな。どうせ法律は俺を殺せない。」このテレビの中の生田目が語るのが彼の本心なのか？「法律がどうした！俺はお前を赦す気はねえぞ」と完二、「なぁ、法で裁けないなら俺たちで裁くことはできねぇか」と陽介、この気持ち、抑えることは出来ませんよね。「好きにすればいいさ。俺を恨んでるんだろ。俺は恨んでるんだろ。俺はどっちだっていいんだ。生きるも死ぬも俺には大差ない。無理だよな。できねぇよな。そんな事。くっはははっ、俺は救済を続けるぞ。それが使命だからな。」これは生田目のシャドウなのか？（シャドウ倒したよね？）「病室にこんな大きなテレビがあるなんて思いませんでした。この男がテレビの中に逃げてしまっても仕方がない。もっとも一度入ったら自力で出る方法なんてないかもしれませんけど」いつもは冷静に推理を行う直斗まで気持ちが抑えられないようです。今まで呆然と立ち尽くしていた悠、生田目の首根っこを捕まえテレビの前に引きずって行く、りせ、千枝、雪子はまだ止めようとしますが、傍観する直斗、「関わりたくない奴は出て行けばいい」と千枝が止めようとするのを遮る陽介、そして悠はテレビの画面に生田目を背を押し付けマヨナカテレビの世界が開きかけ・・・菜々子ちゃんを失ったことによる狂気、この緊迫感に思わず唾を飲み込むのも忘れます。

悠の脳裏によぎる菜々子ちゃんの笑顔、その記憶が悠がただの復讐者に身を落とそうとする一歩手前で踏みとどまらせます。「このまま見逃すのか！悠、俺には出来ねえぞ。やるなら今しかねぇ。このままじゃあいつが野放しになる、そしてまた、救済とやらを繰り返す。今俺たちの手で終わらせるんだ！」と訴える陽介に「それじゃその男と同じだ」と顔を伏せながら叫ぶ悠。悠だって陽介と同じくらい、いやそれ以上生田目を赦せない気持ちで一杯でしょう。それでも踏みとどまり「俺たちの目的は、俺たちの目的は真実を知ることだ。違う、何かが引っかかる。俺たちは何かを誤解してるんじゃないか」と我をとりもどし、まだ熱くなっている陽介を落ち着かせようとする悠。「花村、私だって納得なんてしてないよ。でも、今わたしたちがバラバラになっちゃダメじゃんよ」と千枝の言葉に雪子、りせも続き、冷静に事件に向き合おうと結束する悠たち。もうこの辺の各キャラクターたちの感情の動きがいいですね。感情移入しまくりです。

直斗も言ってましたが、まだ生田目の言い分を一切聞いていないんですよね。何故第１の殺人が自分の愛人だったのか・・・アリバイ、供述内容、態度など警察の事情聴取では不信なところはなかった。山野アナを殺した動機がはっきりせず（妻はすでに浮気を知っていて別居中）、生田目自身が山野アナの死にショックを受けていた、と直人から当時の警察から得られた情報が開示されます。深夜の病院のロビーで悠たちが事件を考察している時に陽介が「クマきち、黙ってないでなんか言え・・・」と話をふって、クマの不在に気付く悠たち。クマは一体どこへ？

病院の外でクマの携帯に電話しても繋がらず、夜も更けて雪が降ってくる。ここがすごくいいシーンなんです。これまでの本作品の中一番泣けました。「みんな今日はもう休もう、俺は大丈夫だから。ありがとう」とみんなを帰らせる悠。一人になり舞い落ちる雪を見上げ、菜々子と雪だるまを作る約束を思い出し涙をためる悠。そ、そこに、陽介が一人戻ってくるんですよ！「あの時、あの時思いとどまったのは本当に正しかったのか。俺は・・・俺は・・・」涙を流しながら陽介に本心を吐露する悠。そんな悠に何も言わず悠の横に立ち、雪を見上げる陽介。その陽介の肩に頭を預け悔し泣きの悠、何も言わず悠の肩に手を添える陽介。悠がこの町に来て一番最初に仲間になった陽介、この二人の友情、彼の前で素直に泣ける悠、見てるこっちまで泣けてきましたよ。

脅迫状の文面「コレイジョウタスケルナ」「コンドコソヤメナイトダイジナヒトガイレラレテコロサレルヨ」、生田目がやっているのであればイレラレテ、コロサレルというのは変だ、イレテ、コロス出ないとおかしいのではと？生田目以外の別人が噛んでいる？やはり生田目の話を聞かないといけない・・・生田目はやっぱり脅迫状のことは知らなかったみたいです。

不倫騒ぎから逃げて実家に戻っていた生田目は山野真由美と連絡が取れなくなっていた。そんな折生田目はマヨナカテレビを見てしまう！そこに映るのはテレビの世界から逃げ出そうとしている山野アナ。そしてその後遺体で発見される。事務所も首になった生田目は、あれは山野アナのSOSだったのではないか、とマヨナカテレビを見続ける。そして今度映ったのは小西早紀。助けたい一心で彼女を呼び出して警告したと語る生田目。足立刑事が生田目が小西先輩に言い寄っていたと、と捜査情報を悠たちに洩らしてましたが、じつは助けようと警告しに来ていた？状況としては重なりますね。しかし小西先輩には相手にされなく、殺されると分かっているに救えなかった。これが生田目をおかしな方向に駆り立ててしまったんですね。テレビの中がどんなところだろうと殺されるよりはいい。事情を説明しても理解してもらえないから連れ去るしかない。そして家業の運送業を利用したらそれが出来る・・・そして救済を始めて、雪子の件からは悠たちの活躍で死ななかったわけですが、それを自分が救っていると信じるようになっていた、と意外と辻褄が合ってます！

「やっとわかったくま。クマは、クマはもうどこにも居場所がないくま。さよなら、先生、みんな。ななちゃん、何も出来なくてごめんねくま」ここはどこ？ひとり霧深い、街路灯に照らされた路上でつぶやくクマ。霧がますます深くなりその中に姿を消していくクマ。クマはこのまま消えてしまうのか？今回の事件とクマとの関係は？「さよならー」というくまの声とクロスして菜々子のいる霊安室に・・・菜々子ちゃんの指が動いて・・・菜々子ちゃん死んでいなかったのか？クマが何かしたのか？息を吹き返す菜々子。菜々子ちゃんが助かってこれは嬉しかったですね。物語とはいえ菜々子ちゃんが死んじゃうのはちょっと重かったから。でもどうして菜々子ちゃんが息を吹き返したのか、またクマが去っていったことと関係があるのか？気になることも残ります。

ここ数日の心労か未読メールのたまった携帯を握り締めコタツ（買ったんだね）で深い眠りにつく悠。そのときあのテーマが流れ出し、ここでベルベットルームが登場！仲間達との絆が満ちると「審判」のアルカナが引き寄せられたとマーガレットさん。さらにマーガレットさんとの間にも絆が生まれたそうで「女帝」のアルカナもゲット！まさかこんなとこでベルベットルームが出てくるとは思っていなかったので意表をつかれて嬉しいです！イゴールさんも「これはやはり一度立ち止まったほうがよいということかもしれませんな」とおっしゃられました。

愛家の誰もが途中で挫折する肉丼大盛りもついにクリアした悠。真のエンディングも間近に迫って来ましたね。小西先輩、山野アナに接点のある人物。悠たちの行動をある程度計測的に把握することが出来る人物。悠の自宅に怪しまれずに近づけた人物。この３つの条件全てを満たす人物が真犯人だと推理する直斗。山野アナや小西先輩と接点がある人物かどうかは分かりませんが、これまで悠たちの捜索の周りに結構な割合で出てきてて、悠の自宅に何食わぬ顔をして入り込んでいた人物っていったら生田目よりもやっぱりあの人が最初に頭に浮かぶんですけど。次回「The World is Full of Shit」なんか終りも近づいてきて寂しくなってきましたが、事件の真相に向けて「さぁ、行こうか！」

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STAFF

原作：「ペルソナ４」（Index）
監督：岸　誠二
シリーズ構成：柿原優子
ペルソナデザインコンセプト：金子一馬
キャラクター原案：副島成記
キャラクターデザイン：森田和明
クリ―チャーデザイン：秋 恭摩
プロップデザイン：常木志伸
アニメーションディレクター：植田洋一
総作画監督：中原清隆
美術監督：長岡慎治、宮越 歩
コンポジットディレクター：今泉秀樹、髙井泰子
色彩設計：合田沙織
CGディレクター：渡辺哲也
編集：櫻井 崇
音楽：目黒将司
音響監督：飯田里樹
アニメーション制作：AIC ASTA

CAST

鳴上 悠：浪川大輔
花村陽介：森久保祥太郎
里中千枝：堀江由衣
天城雪子：小清水亜美
巽 完二：関 智一
久慈川りせ：釘宮理恵
白鐘直斗：朴ろ美　 ※「ろ」は王偏に路
クマ：山口勝平
堂島遼太郎：石塚運昇
堂島菜々子：神田朱未
足立 透：真殿光昭