大河ドラマ 龍馬伝 第11回 「土佐沸騰」
加尾と一緒になることが出来なかった龍馬は一皮も二皮も剥けすっかり凛々しくなってきましたね。上士の屋敷に単身乗り込むといった見せ場もたっぷりです。あと吉田東洋がいいですね、渋いですね。何はともあれ武市さんの限界と龍馬の器の大きさが際立った回です。
井伊直弼の暗殺(桜田門外の変)、武市のお母さんの死と立て続けに起こり、そして弥太郎(香川照之)は丸山の芸者遊びで藩の公金百両使い込んでお役御免!すごい事を成す人は、失敗もするときも凄いということですね。ここでは井伊の死去を聞いて、自ら戸を開けさせる、謹慎中だった山内容堂(近藤正臣)の嬉しそうな叫びを堪能しましょう。
井伊を暗殺した水戸浪士たちと同じ刀を持っている、世の中をひっくり返す事が出来る、上士にひるむ事はない。門弟達に土佐藩を攘夷藩にしようと吹き込む武市(大森南朋)。しかし龍馬(福山雅治)はあんなふうにいわれたら上士にケンカを売るものが出てくる、と武市のやり方に危惧します。武市さんはあくまでも土佐藩という枠組みの中で吉田東洋を失脚させて攘夷藩にするという考え方しか出来なかったんですね。
池田虎之進(笠原秀幸)の弟忠治郎が酒に酔った上士に斬殺されるという事件発生。虎之進はその上士に復讐をし、山田広衛邸に集まる上士と虎之進を匿って武市道場に集まる下士の間で一発触発の事態に。上士と事を構えるまでは考えていないような武市には皆を止める力もないのですが、そこに龍馬が颯爽と登場!カッコいいです。武市さんが収めれなかった下士たちを収め、自ら話をつけに行くと以蔵(佐藤健)に刀を預けます。
東洋(田中泯)がまた渋いですね。黙って報告を聞く東洋の鋭い眼光が素敵です。龍馬が乗り込んできて、話合いをしてほしいと訴える龍馬をじっと見つめる東洋の鋭い眼光。皆刀を納めいや・・・収めんかい!と上士たちを一括します。象二郎(青木崇高)に武市と話をするように命じる東洋に、緊張感みなぎる場でも爽やかな笑顔でありがとうございます!と喜びを表現する龍馬もいいですね。この二人はまさに好対照なキャラながらどちらも大物感を漂わしてくれます。それにしても田中泯さんの演技はいいですね。今回は田中さんの迫力が芝居を引っ張った気がします。
腹を斬れといわれても嬉しくないがぜよ、死んだら終わりよ、どうしてこういう始末のつけ方しか出来んがぜよ。結局武市は後藤象二郎に対して反論が出来ずに虎之進の切腹で事態は収拾。こうして龍馬は脱藩へと心が動いていくんですね。結局上士の言いなりにしかなれなかった武市は土佐中の下士を糾合して上士にといえども無視できない勢力を造ろうとしますが。
上士の中に乗り込んできた龍馬の度量の大きさを見たのか、屋敷に呼び出す東洋。以前会ったときと比べてすっかり変わった龍馬に東洋は、何かを捨てたのだろうと龍馬に聞くのですが、北辰一刀流の目録を得たから、と流そうとする龍馬にそれを見抜いてか笑い飛ばす東洋。この笑い方が不気味で渋い!東洋は龍馬を上士にしてやるといいます。少し考えてください、あまりの事に頭がぼーっとしてますきに、と笑顔で答える龍馬。この二人の掛け合いは人物の対比がしっかりしていてなかなか面白いです。
そしてついに土佐勤王党結成!呼び出しされた龍馬は、武市に土佐で最初に血判を押すのはお前だといわれ、下士たちからも仲間になってくれ、お前の力がいる、と請われるます。薄暗い広間に集まり龍馬を凝視する下士たち、緊迫感のあるBGMが流れ、龍馬はどうするのか?!というところで次回に。今回の大河は盛り上げ方がうまいと思います。
次回「暗殺指令」。ところでOPの配役で沢村役で要潤とあったのですが、どこに出てきたのでしょうか(予告で?)、見逃してしまいました。いよいよ脱藩ですかね。加尾の件、そして今回の虎之進の件、と脱藩への動機付けも固まってきたようで。楽しみです。
NHK大河ドラマ 龍馬伝 オリジナル・サウンドトラック Vol.1 アーティスト:TVサントラ |
NHK大河ドラマ オリジナル・サウンドトラック 龍馬伝 Vol.2 アーティスト:佐藤直紀 |
龍心 アーティスト:いちむじん |
おーい!竜馬 DVD-BOX 完全収録版 販売元:角川映画 |
龍馬伝 II~SEASON2 RYOMA THE ADVENTURER 著者:【作】 福田 靖,【ノベライズ】 青木 邦子 |
龍馬伝〈1〉 著者:青木 邦子,福田 靖 |
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また、カゴ売り。。。
次は、スパイ役に変身?
なぜか?弥太郎、気になるし、憎めません。
可愛いです。
ましゃは、やっぱり今日も男前。
吉田東洋の貫禄&目力も凄い迫力があるけど、
ましゃの真剣なまなざし。。。
眉毛と眉間と目の形が。。。
素敵ぃ〜〜〜
にらみ付けるような目の後の、爽やかな笑顔。
乙女姉やんも、
そら 「旦那さまより、龍馬が大事」って言うよ。
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そんな龍馬の方が当時の地方の侍としては特異だったのかも知れない。
てか、吉田東洋が龍馬をあれ程買っていた(恐れていた)なんて事実があったのかな〜
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